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宇宙遊泳

スホさんとEXOについての独り言

スホさんとメンバー脱退について

この期に及んで、脱退に関して誰が悪いかなどという問いは、愚問である。多くの人にその責任が分散しているからだ。私は、ここで脱退したメンバーを責めるつもりはない。

それを大前提として、ここでは、メンバー脱退に対するスホさんの気持ちを、想像してみたいと思う。

スホさんはメンバーの脱退以前、「すべてのメンバーを1人残らず愛することが大切だ」と言っていた。
2015/10/12のTHE MOMENT講演会ではタオの脱退後初めて脱退騒動について触れ、「メンバーの脱退の時、リーダーとして喪失感が大きく、これ以上その人たちと一緒に活動できないということも悲しかった、みなさんとの''We are one''という約束が守れなくて申し訳ない」と言った。

We are oneという約束は、何度も破れ、その度にまた結ばれてきた。「We are oneという約束が守れなかった」のは、これが1回目ではないのだ。もしかしたらそれが、スホさんに「約束が守れなくて申し訳ない」と自ら言わせた要因かもしれない。おそらく、この言葉が本当の意味での「本心」なのではないかと思った。スホさんが脱退について自分から触れたのは、後にも先にも本当にこれ1回きりだけなのだ。

奇跡みたいに美しい人たちが、ひとりと欠けることなく一つになって愛し合っていたあの時期は、どんなに尊いことだったのかと思い知る。もうそれは今となっては夢で、幻想で、まぼろしだ。今見ている彼らですら、夢なのではないかと思ってしまう。あんなに美しかった彼らの時間、それはもう過去のこと、彼らが愛し合っていた時間、それはもう今はないもの。あの頃は、確かに存在した。でも今はもう、なくなってしまった。

これが、喪失感なのだろう。「喪失感」。スホさんがこの言葉を使ったのは一年前だったが、今もまだ、ほんの少しくらい、そんな感情になることがあるのではないか、と私は思ってしまう。きっと彼はいつも前を向いているから、日常に要らない感情はすぐに出てこないようにはしているだろう。「過ぎたことは忘れます」と言っていたように。でも、ふとしたとき、ほんの些細なことで、思い出してしまって、虚しくなったり、悲しくなったりすることがあるのではないだろうか。愛していたからこそ。

一方で、グローリーデイ上映に際してのインタビューにおいてだったと思うが、スホさんが「僕を怒らせた人は死ぬまで覚えています」と言っていたのを見て、戦慄した覚えがある。
これは完全に私の想像だが、それは、メンバーを脱退に追い込んだ関係者や、もしかすると脱退メンバー本人のことでもあるのかもしれない、と、私は考えてしまった。2014年5月のあの時、スホさんはクリスの行動に対して「事務所とメンバーに謝るべきだ」ときっぱり言ったが、今もそう思っているのか、それとも今はもう違うのか。
また別のインタビューでは「どんなに嫌な行動をする人でも、その人の立場になれば理解できる」とも言っていたので、結局私にはどちらなのかわからない。或いはどちらでもあるかもしれない。

しかし、スホさんは、彼らの進む道を応援していると、私は思う。それぞれが自分のしたいことをして、なりたいものになっていく様を、影から見て安心するのではないだろうか。時間とともに感情は薄れゆくものだから、そこまでの強い「喪失感」や「後悔」や「憤怒」といった負の感情を、スホさんはもう感じていないかも知れない。行ってしまったことを、完全に好意的に受け入れることはこの先もおそらくないのではないかと思う。しかしそれでも、応援しているのではないか。成功を願っているのではないか。僕らはここで頑張るから、お前らもそこで頑張れよ、やり切れよ、と。

この一連の出来事の中でのスホさんの在り方という点において、何よりも重要なのは、かつて「辛いほどお互いに相手の力になれる」「暗闇が深いほど星は輝く」と言ったように、彼はその困難にも怯まず、むしろそれを前向きに捉えて、この道を突き進んできたということなのだと思う。もちろん、困難はこの出来事だけではなかった。他にも様々な不幸があった。それらを含めて、そのときそのときの、困難に対するスホさんの生き方や姿勢は、やはりぶれない強さを持ったものだった。そうして生きていくスホさんは、あまりにも美しく高尚だ。これからも、何があろうと、きっとスホさんはそうやって進んでいくのだろう。

しかし私はそう感じるたび、心のどこかで、その美しさの裏には、どれだけの傷が隠されているのだろう、などと考えてしまう。だから、その気持ちを整理するためにこうしてこの記事を書いたのである。

これからも何があるか、本当に予想ができない。しかしせめて、これ以上彼らを打ちひしがれさせるような、これ以上暗闇が深くなるようなことは、起こらないでほしいと思う。どんなに願っても意味の無いことかも知れない。それでも、短い時間にあまりにも多くの傷を受けてしまった彼らだから、これからはただただ輝く道を歩んでほしいと、願わずにはいられない。